
[頻尿]
成人のトイレの回数は平均1日5〜6回ですが、8回以上となると頻尿と呼びます。何らかの理由で膀胱が敏感になってしまうと、尿が少し溜まっただけで尿意を感じ、トイレに行きたくなります。また、糖尿病が原因でのどが渇くために水分を多く取り、尿量が増えることから頻尿が起こります。さらに、神経が過敏な性質で精神的な緊張や不安から、トイレに行く回数が増える神経性頻尿もあります。
[夜間頻尿]
夜間頻尿の原因には様々なものがあります。高血圧や糖尿病といった生活習慣病や水分の過剰摂取、利尿薬の服用などによる夜間多尿や加齢による膀胱容量の低下などが原因となることもあります。

[尿意切迫感]
健康な人は、最初に尿意を感じてから1時間くらいはおしっこを我慢できます。しかし尿意切迫感は強い尿意が突然訪れるとともに、一度その尿意を感じると我慢することが難しく、トイレにかけ込まなければなりません。[切迫性尿失禁]
少し前にトイレに行ったのにもかかわらず、またすぐに尿意を感じ、トイレに着くまで我慢できずにもらしてしまうのが切迫性尿もれ(失禁)です。[腹圧性尿失禁]
急に立ち上がった、重い物を持ち上げた、大笑い、咳、くしゃみ、いきみ、スポーツなど、おなかに急激に圧力が加わったときに起こる尿もれです。特に出産経験がある女性に多い傾向があります。
[混合性尿失禁]
急な尿意を我慢できない切迫性尿失禁と、おなかに何らかの圧力がかかると尿がもれる腹圧性尿失禁の両方が混合しているタイプです。尿意を感じると、トイレに間に合わずもらしてしまったり、大笑いやくしゃみをした時などにもらしてしまうことがあります。
糖尿病はインスリンが不足したり、正常に働かなかったりするために起きる病気です。初期の頃には喉が渇くため水分を多くとることから尿量が増えることで頻尿へとつながります。進行すると神経が鈍くなり、尿意を感じなくなってきます。その結果、膀胱に尿を大量に溜めこんでしまい、尿もれを引き起こします。
膀胱炎は、男性よりも女性に多い病気です。その理由は、女性の尿道が男性の約1/5と短いため、細菌が容易に侵入しやすいからです。ふつうは膀胱の自らの働きにより細菌を防ぐのですが、病気や疲労によって身体の抵抗力が落ちていたり、細菌の量が多かったりすると膀胱炎になり、頻尿や残尿感を引き起こします。
間質性膀胱炎は、細菌を原因としない炎症が膀胱粘膜の「間質」と呼ばれる部分に起きます。症状は頻尿に、場合によっては尿意切迫感が伴うものです。過活動膀胱とよく似た症状ですが、尿が溜まると膀胱のあたりが痛むのが典型的な違いです。そのためこの頻尿は、おしっこが我慢できないというより痛みが我慢できないことにより起きます。
アルツハイマー病、前立腺がん、子宮がん、尿路結石など様々な病気も頻尿、尿もれを 引き起こすことがあります。



膀胱に尿が半分くらい溜まると筋肉が圧力を感じ、そのシグナルが脊髄を経て脳に伝わります。
ここで尿意を感じ「トイレに行きたい」という気持ちになります。そして、脳が「おしっこをする」か「我慢するか」を判断し、膀胱と尿道に伝えます。
脳が「おしっこをする」と決めると、その命令は再び脊髄を経て、膀胱と尿道に伝えられます。

尿の最後の通り道となるのが尿道です。その尿道にある尿道括約筋がバルブ役となり、自分の意思でおしっこを出す、出さないをコントロールします。そして尿道が開くと、膀胱の筋肉が収縮し、ポンプのような働きをしておしっこを排泄します。

腎臓から膀胱までの構造は男女ともほぼ同じですが、尿道の構造とその周囲の器官や筋肉は男性と女性では異なります。男性は尿道が長く、L字型に曲がっています。しかし、女性は男性に比べ尿道が短かいうえに、まっすぐ下に伸びているので、頻尿や尿もれを起こしやすい構造といえます。








